Intel Core i9 13900kに不具合が生じたので交換した。

絶賛炎上中のIntel Core 13gen 14genの倍率アンロックモデルに生じているCPUの不具合に当たったので経過を記載する。
細かい原因などはメディアがまとめているが、情報が正しくなかったり量も多いので細かいことを気にしたくない人向けに不具合が発生した場合の実際の状況と交換までのプロセス、事後対応についてのみまとめた。

まずは事象発生・交換対応を受けた環境と発生事象

システム

  • Intel Core i9 13900k BOX
  • ASUS TUF GAMING Z790-PLUS D4
  • G.Skill TridentZ RGB F4-320C16D-16GTZR x4 (のちに交換)
  • Patriot Memory RGB DDR4 3600MHz PC4-28800 64GBKit(交換後のメモリ)
  • Corsair HX1000i 80PLUS PLATINUM 1000WP (のちに交換)
  • NZXT C1000 Gold(交換後の電源)
  • ROG-STRIX-RTX4090-O24G-GAMING(のちに交換)
  • ZOTAC GAMING GeForce RTX 3080 AMP Holo(交換後のビデオカード)

発生した事象

  • メモリがDRAMエラーでシステムが起動しなくなる
    G.Skillメモリで発生、モジュールの差し直しやXMPを読み込ませないなどで対処できた一方、しばらく時間をおいて気まぐれでXMPを読み込ませると普通に起動するなど事象に一貫性がなかった。
  • メモリ交換後、メモリに書き込まれたXMPプロファイルでメモリエラーが発生する
    3600MHz動作のXMPプロファイルを読み込ませるとWindows11の起動が不可、Memtestを実行するとエラーを確認することができた。
  • グラフィックボードドライバのクラッシュが頻発する
    定格運用で発生、ゲーム起動時やフルスクリーンアプリケーションを起動時に裏画面に行くなどしたタイミングでランダムに発生した。
  • Discordのクラッシュが頻発する
    ランダムなタイミングで発生、VC有無、GoLive実施有無、ハードウェアアクセラレーション有効無効にかかわらずランダムに発生した。

交換後の動作

  • メモリがDRAMエラーでシステムが起動しなくなる問題
    正常に動作するようになった。
  • メモリ交換後、メモリに書き込まれたXMPプロファイルでメモリエラーが発生する問題
    正常に動作するようになり、3600MHz動作のXMPプロファイルを読み込ませてもWindows11の起動、Memtestともに正常。
  • グラフィックボードドライバのクラッシュが頻発する問題
    CPU交換後は確認していない。RTX4090は手放したので未確認。
  • Discordのクラッシュが頻発する
    CPU交換後は確認していない。

事象発生時の原因と対処法

事象発生の原因

この事象はマザーボードに書き込まれているCPUを動作させるための電力設定が過激すぎるために、個体性能が低いCPUがそれに耐えきれず破損してしまうことで発生しているものとほぼ結論付けられている。
この設定はマザーボードのデフォルトになっていることが多いため、意図的にオーバークロック用の設定をしていないユーザの環境でも発生する可能性がある。
また、CPUには個体ごとに耐久性や性能にばらつきがあるため、同じパーツを採用している環境間でも発生することもあれば発生しないこともあるし、発生するタイミングもシステムを構築してすぐだったりしばらく時間がたってからだったりもする。

対処法

まだ事象を確認していないが、13世代 14世代CPUを使用している場合

この事象の原因はマザーボードの設定にあるため、現状事象が発生していない場合でも将来的に事象が発生する可能性がある。
これを回避するためにはマザーボードメーカーがリリースした対応BIOSを適用する必要がある。
(正確には自分で電力設定を変更することで対処が可能だがなんのこっちゃわからん人はおとなしく対応BIOSを適用するのが吉)
以下はASUS TUF GAMING Z790-PLUS D4のBIOSダウンロードページ。
BIOSのアップデート後は必ず当該機能が有効になっていることを確認する。
ASUS TUF GAMING Z790-PLUS D4の場合、機能として対応設定が追加されていたがデフォルトは従来の設定だったため、設定を変更する必要があった。

TUF GAMING Z790-PLUS D4|マザーボード|ASUS 日本
ASUS TUF GAMING Z790-PLUS D4 is an Intel® Z790 (LGA 1700) ATX Gaming motherboard with 16+1 DrMOS power stages, PCIe® 5.0...

すでに事象が発生している場合

CPUの交換が有効。
CPUの交換は購入したパーツショップに問い合わせるかIntelに直接RMAの依頼をすることで可能。
CPU交換後は同じ設定で使用していると事象が再発する場合があるため、前述の対応BIOSを適用させることが望ましい。

CPU交換対応の流れ

BTOパソコンの場合は保証などの関係で購入店舗に問い合わせを行ったほうが良い。
以下はCPUを単体で購入している場合にIntelに対してRMAの申請を行ったフロー。

問い合わせ先

Online Case Management Lightning

上記のURLから製品タイプを選択し、バッチナンバー(FPO)、シリアルナンバー(ATPO)の一部または全体を入力することで自分のCPUの保証ステータスを確認できる。
バッチナンバーとシリアルナンバーはBOX版の場合箱に記載がある。
箱を持っていない場合はCPUの刻印を確認する必要がある。

インテル® デスクトップ PC ボックス版プロセッサーの部分シリアル番号
インテル® ボックス版プロセッサー ATPO が記載されている場所。

この画面からサポートリクエストを作成ボタンをクリックすると担当者がアサインされて、RMA処理を進めることができる。

初回の問い合わせ内容サンプル

以下は俺が最初に記載した問い合わせ内容。

ゲーム(Rainbow Six Siege,Overwatch2,Hogwarts Legacy等) Discord GoogleChrome Windowsがクラッシュする。
上記アプリケーションが頻繁にクラッシュします。
以下の切り分けからCPU異常の可能性が高いと考えられるため、良品交換をお願いしたいです。
・OSの再インストール:事象再現
・対象アプリケーションの再インストール:事象再現
・メモリ交換:事象再現
・電源交換:事象再現
・Core i5 13600Kへの交換:事象再現せず
また、Googleで検索して出てくる対処法はすべて実施済みかつ改善が見られないとお考え下さい。

おわり

コメント

タイトルとURLをコピーしました